なぜ、多読で英語力が伸びるのか?|福岡県春日市の英語教室アップル・イングリッシュハウス

私の多読体験

多読という言葉を聞かれたことがありますか?
多読とは、文字通り多量に読むことですが、英語多読も英語で書かれた本をたくさん読みます。ですが、英語多読は単にたくさん読むのではなく、子ども向けの絵本のようにかなり易しい英語で書かれた本からたくさん読み進め、徐々にレベルを上げていきます。
そして、多読3原則というのがあります。
1.辞書は引かない
2.わからないところはとばす
3.つまらなければやめる

この多読3原則は、今まで学校で習ってきた学習法からかけ離れていますよね。それに、どうして易しい英語をわざわざ読まないといけないのか、易しい英語を読んだところで英語力が上がるのだろうかと思われるでしょう?
実は私も最初はそう思っていました。

だまされたと思ってやってごらんなさい

私が多読を始めたのは約17年前です。
きっかけは、ある児童英語講師の先輩から、「多読はいいよ。だまされたと思ってやってごらんなさい」と声をかけていただいたことです。

でも、最初は

  • やさしい本を読んで本当に英語力が上がるのか。
  • どうやって多読用の本を手に入れるのか。
  • 本代がかさむ。
  • どれくらいやれば効果があらわれるのか。

と、半信半疑でした。

ところが、たまたま本屋さんの多読コーナーで "Secret Garden" (邦題:秘密の花園)を見つけ立ち読みしたところ、子どものころ好きだった本だったので話に引き込まれ、結局買って帰り一気に読み終えました。

正直言って、英語の本を読むのがやめられない経験をしたのはその時が初めてでした。英語講師をしていながら、いつもは10分も英文を読み続けると疲れて眠くなります。ところが、その時は時間を忘れて読書に没頭しました。それから、多読にはまり、多読用の本を9カ月で167冊、語数にして100万語読みました。

多読1冊目
多読1冊目 秘密の花園
英語多読
英語多読の記録手帳
英語 多読
167冊目で100万語読破

多読によって私の英語はどう変わったか

多読によって私は、

  • 楽しみながら英語の本を読めるようになりました。スラスラ読めるのが快感でした。
  • 英語を読む速度が速くなりました。
  • その結果、リスニング力があがり、TOEICも満点をとることができました。
  • やさしめの英語の原書が読めるようになりました。

200万語読んだあたりで、英語の原書が読めるようになったのはとても嬉しかったです。それまでは、原書はいつも途中で放り出し、積読(つんんどく)状態でした。多読によって、精読だけでは超えられない壁を超えることができたのを実感しました。

先輩の言葉にだまされてよかったです(^^♪

なぜ、易しい英語の多読で英語力が上がるのか?

実は日本語に置き換えていた

さて、なぜ、易しい英語の多読が英語力を上げるのに効果があるのかを自分の体験を振り返って、推察したいと思います。

まず、英語を英語のまま理解できるようになった、というのが一番の理由だと思います。
多読をする前までは、英語の本を読むとき、英語を読んでいるようでいて実は日本語に置き換えて理解していたのです。わからない単語が出てくると英和辞典で調べて確認しないと先に進めません。でもそんなことをしていると、1冊を読み終わるまでに何回も中断しないといけないし、話の筋もあいまいになります。いちいち日本語に訳すため、脳にも負担がかかり、時間もかかります。そして、ペーパーバックは積読(つんどく)になるのがお決まりのパターンでした。

ところが、多読3原則に従い、辞書を使わず、子ども用の絵本から始めると、絵のイメージと英語の単語がすぐに結びつくため、日本語に訳す必要がありませんでした。わからないところは、飛ばしても、本当に必要な言葉は何度も話の中に出てくるので、徐々にわかってきます。どうしてもわからない単語もありますが、放っておくと別の本を読んだ時にまた出てきて、徐々にイメージができてきます。それに、100%わからなくても、7~8割の理解で読書を十分楽しめるのです。日本語に訳さないことで、脳への負担が減り、読むスピードが上がり、読書がずいぶん楽になりました。

下の図で多読をする【前】と【後】の英単語の理解の仕方を、モデル的に表してみました。もちろん、蟻のように単純な語彙ばかりではありませんが、難しい語彙の場合もいろんな場面で繰り返し出会うことによってイメージができあがってくるので、日本語を介さずに英語から直接イメージと結びつくようになります。これは赤ちゃんが母国語を習得する過程にも似ていると思います。

英語多読

基本語彙の習得の重要性

ほとんどの日本の中学・高校では、精読のみ指導され、生徒は次から次へと新しい語彙を覚えなくてはなりません。レベルも急に上がっていきます。天才ではない限り、基本語彙を定着させることはできないと思います。ある研究によると、人が新しい語彙を獲得するのに、10~15回はその語彙に出会う必要があるとのことです。

私は精読も必要だと思いますが、並行して多読もやらないと、いつまでたっても使える英語は身につかないと思います。多読では同じくらいのレベルの本をたくさん読むので、同じ語彙が繰り返し出てきて、自然に語彙を習得することができます。そのようにして習得した語彙は無意識にまで落とし込めているので、スピーキングやライティングの際にも使える実用的な言葉になります。

これまでもよくブログで書かせていただいていますが、英語は勉強というよりも、水泳やピアノと同じように繰り返しの練習が必要な技能科目だと思います。同じことを何十回、何百回と繰り返して、ようやく基礎が身につきます。日本で英語の基礎を身につけたいと思われるなら、多読が一押しです。

受験にも役に立った多読

高校生から教室に入会し、多読を始めたKくんは、3カ月で5万語読んだころ、夏の模試で英文読解問題を全問正解し、自分でも変化を感じ始め多読を続けました。左下はKくんの多読の感想です。
Kくんは3年間で約30万語読み、九州大学医学部に見事、合格されました。

大学受験
Kくんの多読の感想(高校3年生の時)
大学入試
2021年の共通テストは30ページ以上の英文問題

今年からはじまった大学入試の共通テストの英語は、以前のように発音や文法問題はなく、すべてが英文です。2021年の第1回目の共通テスト(右上の写真)では、質問文も合わせると約5000語にも及ぶ英文を30ページ以上読んで、80分内に解答しなければなりません。問題を解く時間を30分と想定すると、単純計算で1回読みで1分間100語以上のスピードで読む必要があります。日本語に訳したり返り読みをしていたら最後の問題まで行きつかないでしょう。

これから共通テストを受験する生徒さんは、早い段階で多読を始められることをおすすめします。多読の効果は一朝一夕にはあらわれません。これまでの生徒さんを見ていると、多読を初めて半年あたりで5万語を通過した頃、自分の読み方に少し変化を感じ、2~3年で30万語を通過したあたりで、明らかな変化を実感できている様子でした。

年齢にかかわらず始められる多読

私は大人になって多読をはじめましたが、何歳からでも、そして英語力のレベルを問わずに始められるのが多読の良いところです。

幼児や小学生は文字が読めないので、CDなどの音源があれば、文字が読めなくても始められます。また、音声を繰り返し聞くことにより、発音やリズムが良くなります。ぜひ、この時期にきれいな発音も身につけてほしいです。アップルではオンラインの絵本も利用しています。生徒さんがオンライン絵本を読んでいる様子はこちら

中高生も入門者は最初は音声付きのほうがいいですが、ある程度読めるようになったら音声なしで進めてもいいと思います。

大人の方で英語をやり直したい方には、小学生と同じように絵本から入るのをお勧めしています。

何事も始めるなら、思い立った時です!
春の始まりと一緒に多読始めませんか。

今日は長くなりましたので、別の機会に多読の実際の進め方について書かせていただきたいと思います。最後までお読みいただき、ありがとうございました<m(__)m>

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